햇귀(ヘックィ)。日が昇るとき、いちばん最初に差す光のこと。

해は日、귀は耳です。ただし귀は、物の角や端を指すこともあります。日の端。まだ全部は出ていない、最初に出てきたところ。

一日でいちばん弱く、いちばんはっきりした光です。ほかに起きているものがありません。敷居を越え、床に乗り、見ているあいだに動いていきます。一日のうち、動くのを目で追える光はこれだけです。

向こうの壁を登りきったころには、ただの朝になっていて、こちらはもう気づいてもいません。

十五分。長くてもそれくらいです。