볕뉘(ピョンニ)。ものの隙間から差してくる日ざしのこと。軒の下、木の葉のあいだ、建物と建物のあいだから、手のひらほど入ってくるあの光です。

この言葉には意味がもう一つあります。日陰の側にいる人に届く、他人の世話や助けのことも指します。小さな温かさがどこかから届く様子は、隙間から入る光とそっくりだと、誰かが決めたのでしょう。

考えてみるとそのとおりです。苦しいときに来た助けは、たいてい大きくありませんでした。飯一膳。ひとこと。愚痴を聞いてもらった短い時間。手のひらほどの光で、一日は越せました。

建物の北側に、十一時から一時間ほど日の当たるベンチがあります。その一時間、空いていることがありません。